main   やっぱり愛しか…≫         







6.

変なことを思い出してしまった。
今、うっとおしいくらい傍にいる奴のことを。

俺も若かったなぁ〜。≠ネんて。

あの雨の次の日は結局2人して風邪をひいてしまってお互い看病しあったりして。
初めて咲也とキスをしたのもその日だった気がする。
風邪のうつしあいだとか言って。



秋史たちには今でも感謝している。
秋史たちがいなかったら、たぶん咲也とはすれ違ったままだったから。
圭佑が学校で咲也の大学を調べくれて、
秋史がわざわざアメリカまで行って咲也に色々話してくれたらしい。

俺の気持ちも全部。

咲也は、バカな俺を受け入れてアメリカからわざわざ帰ってきてくれた。
結局1年は大学の都合でアメリカにいたけれども。
ちゃんと本当に帰ってきてからは、同じ大学の咲也は医学部に通って
大学の近くで一緒に暮らしていた。
まぁ、色々あって1年で俺は隣の部屋にへと移り住んだけれど。



「朝臣〜。ご飯できたよ!」
「今いくー!」

今はなくてはならない存在ひと
本人には絶対言ってやらないけれど、離れたら俺の方がダメになってしまう。

愛し、愛される関係。
ずっとこれでいいだろうと思う。



「さ〜くやっ。」

たまには甘えてやろう。

俺たちを繋ぐものは『愛』なんだから。





―――だからずっと一緒だよ。









         END




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