夢々







    ++夢々01++






「ん…っ」

その日は暑く、寝苦しい日々が続いていた。
ナルトは寝苦しさになかなか寝つけれず、夜中にふとぱちりと目を覚ました。

「全っ然、寝れねえ〜ってば…」

むくり、と起き上がり掛けてあった布団を跳ね除ける。
もうすぐ梅雨の時期に入ろうろとしているこの季節。暑くも寒くもない

が、夜にやってくるじっとりとした空気が、ナルトは苦手だった。
ナルト曰く、「寒いのか暑いのかハッキリしろ」とのことらしい。

「……」

ベッドの上に座り込み、窓から見える真っ暗な空を見上げた。

星も出ておらず、月も雲に隠れて、光がない。
ナルトはこういう時にこそ、外に出たがる性質をもっていた。いや、性質というよりも癖に近い。いつからそういう癖がついたのかは憶えていないが、もの心をついた時にはすでに闇夜の散歩という、危なっかしい習慣がナルトの中で出来上がっていた。

「ん、しょっ」と掛け声を上げ、ナルトは本格的に散歩に出る為の用意をする。
パジャマからいつもの服に着替え、愛用のものを脱ぎ捨てる。額宛は、置いていく。失くしたら大変だから。

ナルトはものの数分で支度終え、部屋を後にした。








その晩、カカシは珍しくもいい夢を見ていた。

下忍を担当する傍ら任務任務の連続でこのところ、ゆっくり睡眠を摂れた例がない。今日は久し振りの休暇となっていて、夜早くから睡眠を貪っていた。

「んん〜〜…、ナルトー…」

寝言に出てくる単語。それは今担当する七班の三人のうちのひとり。九尾の狐を身の内に抱えつつも、明るく素直に成長したイタズラ好きのことである。
カカシはその素直さと元気の良さに好感を抱いており、尚且つ下心つきのよからぬ想いを抱いていた。
そんなカカシの今夜の夢の中では彼の想い人、ナルトが出演していた。

どんないい夢なのかはカカシの普段では見られない、締りのない顔を見れば、大体予想が付くというもの。
ニヘラっと、頬と口の緩んだ表情をもし里の他の忍者達が見たら、きっと顔を引き攣らせて後ずさるだろう。

一体、どれほどの他人には言えない夢を見ているのか…。

それが現実に実行されようとしているとは誰も知らない。

カカシも然り。である。









真っ暗な闇。一寸先も分からない。
しかし、夜の里を出歩くことに慣れていたナルトは目を瞑っていても、どこに何があるのか分かる。

一通り、ブラブラと街中を歩いたナルトはふと思った。

「カカシせんせーの寝顔ってどんなだってば…?」

普段からマスクをしていては、素顔すら知らない。マスクの下にある顔はどんなんだろうと、ナルトは常に思っていた。ひとつのことに執着し始めると、それをとことんまで追求しなければ気がすまないナルトは、ならば寝顔だけでも…と思い立った。

そうなれば、行動も早いナルト。

善は急げと言わんばかりに、歩く足の速さを走るものへと変えた。


その速さが自分の身を危険にさらそうとは知らずに。



……



……



……





(俺ってば、来ちゃった…)

ハア、ハア、ハァ。と忙しない息遣いが耳に五月蝿い。
噂だけで知っていたカカシの家は、街中。いや、里中を知り尽くしていた自分にとっては、簡単に見つけれた。
目の前で閉まった扉を眺め、ナルトはドアノブに手を掛けようとしていた右手を、止めた。

(…そういえば、先生ん家だもんな。鍵かかってるに決まってる…)

のほほん、といつもイチャイチャパラダイスを片手にしているカカシだが、あれでも暗部を経験した上忍である。まさか、とはいえ鍵を閉め忘れているワケがない。
それに対しナルトは技術的にも能力的にもまだまだな下忍である。カカシの気づかれないように進入するにはこの玄関の扉以外どこから入ればいいのか皆目見当もつかない。

(ま、いっか。これで開かなかったら、諦めよっと……て、あれ?)

ドアノブに手を掛けてまわした途端ガチリ、と音を立てて開く扉。

(…せっ…せんせい……??)

呆気なさすぎて、ナルトでもどうかと思う。
上忍としてどうなのだ、とか。
大人としてどうなのだ、とか。
先生としてどうなのだ、とか…。

しかし、開いたものは開いたものでラッキーということで…、ナルトはいそいそと部屋の中へと進入していった。


気配を消して、物音立てずに進んでいく。
結構大変なものだ。

ナルトが大変な思いをして、いくつかある部屋をしらみつぶしにして寝室を探し当てた時には一気に肩の荷が落ちた。

(ふうーっ……。疲れたってば)

軽く溜め息を零し、寝息ひとつ立てずにベッドの上で寝ているカカシを見、ナルトは気づかれぬよう近づいた。
しかし、近づいたはいいが肝心な顔が見れない。カカシは顔をシーツに埋めて、寝入っていた。

(ん〜、先生こっち向けってばよっ)

いつもしている口布は外していて、ラッキーだと思った矢先がこれである。
ナルトはもっと近くで見ようと、身を乗り出した。

これがいけなかった。


「んっ!」

顔を近づけたその瞬間。
カカシの手が伸びてき、ナルトの頭を押さえ込んだ。

そして、息苦しさとカカシの見慣れない素顔のアップにナルトが呆然としているうちに、身体を抱きすくめられ、キスを受けていたことに気づく。

(え…っ。ええええええぇぇぇぇぇ〜〜〜〜っ?!!!)

信じれない事態にナルトはパニック状態となる。
何度もカカシの腕から逃れようと、身を捩るが如何せん大人と子供の力の差は大きい。がっしりと掴まえられていては逃げようがなかった。

なんとかこの状態に気づいて欲しく、ナルトは当初の目的を忘れカカシを起こそうと、ドンドンっと胸を叩く。

「ん、あ…っ」

その振動にやっとカカシは口を離し、目を開けた。
そして、ほっとしたのも束の間。今度は先よりもより一層深く唇を合わせてきた。

「や、……むぅ…っ…。…ふぁ……あ、はあ…」

性に関してまだまだお子様なナルト。しつこく舌を絡ませ、吸い上げ、唾液の交換の如く深く濃厚なキスは初めてだった。
カカシの舌技に逃げるのも忘れ、ぼーっとし始めるナルト。
カカシの手がいつの間にかナルトの服をめくり、素肌に触れていることに気づいていない。
唇へのキスが、頬から首筋へと移っていく間も、霞がかった意識でなされるがままになる。
そして、ナルトを覆うすべての衣服が脱ぎ捨てられた時はじめて自分の状態に気づいた。

「え、ちょ…っ。ちょっと、カカシ先生ー?」

目はしっかり開いているのに、ナルトを見ていないカカシ。
ナルトの呼びかけにも反応せず、ただ手を進めていく。

何故自分がこのような扱いを受けているのか、
何故自分がこのような格好をしているのか、
何故先生は目を開けているのに何も喋らないのか。

疑問に思うところはいっぱいある。

素肌に湿気の含んだ空気がまとわり付く心許なさに、ナルトは身体を縮こまらせた。これから自分はどうなるのだろうかと不安を抱いて…。

カカシはそんなナルトの身体を組み敷き、ぼんやりとした目でナルトの裸の身体を眺めていた。上から下へ。順々に下がっていく視線。冷たいと思わせるその視線がある一点に着いた時、
カカシの手がぴっちり合わさったナルトの膝をこじ開けた。

そして、え、と思う間もなく…

「ひあっ?!」

突然襲った凄まじい快感。

「やあぁ…っ。ああっ!、は…っあ、ふっ…ぅん…!」

じっとりと襲ってくる下半身への快感に、ナルトはわけもなく身を震わせた。何がどうしたのだろうか。自分の身に何が起こったのだろかと、ナルトはぶるぶると、震える身体を捩らせ、自分の下半身を見た。
そこには、
ナルトの育ちきっていない幼い性器を口に含んだカカシの頭があった。

「っや!!」

ぬめった生暖かいものがナルトのモノを舐め上げる。
ピチャピチャと、イヤラシイ水音に耳まで犯されそうだ。

ナルトはこの行為を止めてもらおうと、必死になってカカシの頭を掴んだ。
しかし必死になればなるほどカカシはまるで与えられた新しい玩具を放さない、といった風にナルトの快感に幼い性器を吸い上げる。

「ひぁんっ!」

強すぎる快感に次第にナルトは力をなくしていく。自分のものからカカシを引き離そうとやっきになっていた手は、今では意味をなさない動きをみせていた。

「や、あぁ…ン、……うぅ…」

限界を訴える腹にカカシの手が這わさる。閉じかけていた、ふるふると震える足がもう片方の手によって、開かされる。

「アァっ、ん!」

喘ぎ、開きっぱなしになっていたナルトの口許からツゥーっと涎が落ちる。それはシーツに小さな染みを作る前にカカシの手によって掬われる。そして、カカシはその指をナルトの震える肉芽よりも奥まった秘所へと運んだ。

「…あっ…?」

普段めったに自分でも見たこともない、触ったこともない場所にカカシの手が触れる。
生暖かい空気がそこに流れ込んだ。

「な、に……っ!…ひ、ぁああっ!」

カカシの指がそこに埋め込まれた。

唾液で濡れたカカシの指はズブっという音を立てながら、ナルトの中へと埋め込まれていく。今までに経験したことのない痛みと圧迫感。お腹の中から内臓が持ち上がる感覚にナルトは鳴いた。

「やぁ、ッン!やだぁ〜っ…!」

指は一本から二本と、次々に埋め込まれていく。慣れない感触に慣れる間もなく、三本の指がナルトの中に埋まる。

「は、あ。…ハァ…っ」

息苦しさに荒い呼吸が出る。

指を埋め込んだまま動きを見せないカカシにナルトはこれ終わりだと思った。
が、甘かった。

「〜〜〜〜〜っ!!」

押し付けられた、熱い楔。

目で確かめる必要もなかった。
それは、カカシの硬く反り返った大人のモノ。
その見慣れない性器はナルトのモノと似ても似つかず、ナルトの目には凶器にしか映らなかった。

「いやっ、やっ…!」

脅えを瞳に滲ませて無意識に逃げを打つナルトの身体を呆気なく引き戻すカカシ。

「せんせっ…?やめて…っ…」

ナルトの懇願は聞き受けられず、無慈悲にもカカシはゆっくりとその凶器を持ってナルトを蹂躙した。

「ひぁああああああああっ!!」








その夜、



無意識という夢の中カカシは愛しい小さな身体を引き裂いた。






















-----------------------------------------------------------


朝が明けきらぬその時分。

ナルトは痛みに身を起こした。
隣では、昨晩の事が嘘のようにスヤスヤと眠るカカシがいた。

カカシを見つめるその目からつうーっと涙が零れる。

自然と落ちるそれを拭うこともせず、ナルトは
その部屋を後にした。





                 ≪top next


作者余談・・・
んと、随分といい思いをしているのはカカシ先生。そして随分と痛い思いをしているのはナルト。
意味のない分からないnovelをつらつらとごめんなさい。しかも15禁…てか18禁じゃあないよね?これはまだ…いや、けどつっこんじゃったし……どうしようか………(思案中)。